パン職人が、その焼き上がりをイメージしながら生地を<捏ねる>ように
見る人が『それ』をより「リアル」に感じ取るために<捏ねる>
それが今回のテーマです。
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いったい何を<捏ねる>のか?
まずは、オトグス・ギャラリー設立の思いを綴った こちら(まだ途中ですが)をご参照いただきたいのですが、「アウラ」や「かたじけなさ」が生まれ出る先に、人が必ず持ちうるであろう強烈なまでの「リアル」の感覚そのものを呼び覚ますために、今ではめっきりとマンネリ化してしまった<アプリオリな前提>そのものを<捏ねる>のです。
ウォルト・ディズニーが描き出した奇妙奇天烈なキャラクターに興じる老若男女然り、
人類のまだ見ぬ無意識の大海から『超現実』世界をビジュアル化して取り出そうと試みる如何にもナイーブなシュールレアリストたちや、その見立て通りのイメージを享受する人々然り、
例えば、幾何学的<あや>が引き起こす目の錯覚を驚いてみせるように、そんなものが<アプリオリな前提>と成っている自らの「脳みその中身」を今一度、驚きをもって見てみようというのです。
エフェクト処理されたリアルタイム画像を見ることによって、はたまた、いつものことですが、その「すっからかん」の現場に実際に足を運ぶことによってもたらされる、それこそ「リアル」な体験を通して「まだ見ぬものは、まだ見ぬものとして存在する」という、この至極真っ当なことを<体感>するための舞台作り、それが『リアルの捏ね方 “How to Knead the Real”』です。